『貧乏物語』十二の四 私がぜいたくに…
現代語訳 私がぜいたくに反対する理由は、以上の通りだ。 もしこれを誤解して、一切の物質的生活の向上を否認していると言われたら、それは...
河上肇先生の評論『貧乏物語』の現代日本語訳です。
現代語訳 私がぜいたくに反対する理由は、以上の通りだ。 もしこれを誤解して、一切の物質的生活の向上を否認していると言われたら、それは...
現代語訳 私の倹約論は、主に金持ちに聞いてもらいたいと言った。しかし私のいう意味のぜいたくは、多少の差はあっても、金持ちも貧乏人も皆それ相...
現代語訳 私は議論を公平にするために、もし話を厳密にすれば、貧乏人でも無駄に物を消費する場合の話を書いた。しかしどうせ余裕のない彼らの事だ...
現代語訳 誰でも長生きしたいから、肥えれば喜び痩せれば悲しむが、前回証明したように、実は太り過ぎより痩せている方がはるかに安全だ。財産もま...
現代語訳 私はすでに前回の末尾において、富者はその財をもって公に奉ずるの覚悟がなくてはならぬと言ったが、かく言うことにおいて、私の話はすで...
現代語訳 頭脳の鋭敏なる読者は、私が貧乏退治の第一策として富者の奢侈(しゃし)廃止を掲げおきながら、その第一策を論ずる中に、私の話は一たび...
現代語訳 ありがたい事には、この物語も今日(こんにち)で無事に終わりを告げうることとなった。私は最後の一節に筆を執るに臨み、まず本紙(大阪...