『貧乏物語』八の一 今や天高く…
現代語訳 下編 どうすれば貧乏を根治できるか 今や天高く秋深く、まさに読書にいい季節だが、著者は近ごろしきりに疲労を感じ、筆を執るのも墨...
河上肇先生の評論『貧乏物語』の現代日本語訳です。
現代語訳 下編 どうすれば貧乏を根治できるか 今や天高く秋深く、まさに読書にいい季節だが、著者は近ごろしきりに疲労を感じ、筆を執るのも墨...
現代語訳 私は前回で、貧乏根絶策として考えられるものが三策あると述べた。すでにその大要を説き終えたが、まだちょっと十分でないところあるから...
現代語訳 「経済学は英国の学問で、英国は経済学の祖国であることは、誰も否定できない事実だ」(福田博士※1の言)。今その英国で育った経済学の...
現代語訳 全く今の世の中のしくみは、金のある者にとっては、まことに便利しごくである。現に私のような者も、多少の月給をもらっているおかげで、...
現代語訳 今の世の中は金さえあれば、もとより便利しごくだ。しかし金がなければ不便またこの上ない。それが今の世のしくみだ。だから、一方には肉...
現代語訳 ひとたびマンダヴィルによってはじめられた利己心是認の論は、その後ヒューム、ハチソンその他の倫理学者の手を経て、最後にアダム・スミ...
現代語訳 アダム・スミス以前にも、貨幣や商業や土地の改良など〔、要するに経済〕について、有意義な著作は少くなかった。しかしこれらのものは、...
現代語訳 はばかりながら私が思うに、アダム・スミスの間違いの第一は、ひたすら儲けることだけが経済の使命だ、とした点だ。それは彼自ら「経済学...
現代語訳 現代経済組織の下で、個人主義のもたらした最大の弊害は、多数人の貧困だ。しかも今日の経済組織が維持される限り、それによって社会には...
現代語訳 開戦以来、ドイツの経済運営が着々と国家主義で実行されていることは、すでに諸君もよくご存じだろう。話の順序としてその一例に、パンと...